シーズン真っただ中のフィギュアスケートでひときわ注目を集めているのが、ロシアのアレクサンドラ・トゥルソワ選手です。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手は、女子で4回転を数種類跳ぶことのできる、ジャンプが得意な選手です。
そんな素晴らしい才能を持ったアレクサンドラ・トゥルソワ選手がどのようなコーチに師事しているのでしょうか。
また、今シーズンのグランプリシリーズの結果はどうだったのでしょうか。
今回は、アレクサンドラ・トゥルソワ選手の4回転やコーチについてご紹介します。
アレクサンドラトゥルソワのコーチは？
アレクサンドラ・トゥルソワ選手のコーチは、エテリ・トゥトべリーゼコーチです。
しかし、アレクサンドラ・トゥルソワ選手がフィギュアスケートを始めたころからエテリ・トゥトべリーゼコーチだったわけではなく、2016年から指導を受け始めたそうです。
エテリ・トゥトべリーゼコーチといえば、ロシアのフィギュアスケート界で今1番有名で、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手意外に、エテリ・トゥトべリーゼコーチのこれまでや現在の教え子には、平昌オリンピックで金メダルを獲得したアリーナ・ザキトワ選手や現在はカナダを拠点にしているエフゲニア・メドベデワ選手などがいます。
また、現在世界で活躍している選手として、ロシアのアンナ・シェルバコワ選手やアリョーナ・コストルナヤ選手も同じくエテリ・トゥトべリーゼコーチの門下生です。
さらに、今年の夏には日本男子フィギュアスケート選手の宇野昌磨選手もエテリ・トゥトべリーゼコーチのキャンプに参加していたことで話題になりましたよね。
エテリ・トゥトべリーゼコーチは世界で活躍する女子選手を多く指導していますので、男子選手である宇野昌磨選手が指導を受けに行ったのは少し驚きでしたが、高難度ジャンプを習得している女子選手が多くいる中で練習をし、刺激を受けたいという思いもあったのでしょう。
このように、アレクサンドラ・トゥルソワ選手のコーチである、エテリ・トゥトべリーゼコーチはロシアでトップを誇る選手を数多く育てており、ジャンプの指導に定評のあるコーチであることがわかります。
アレクサンドラトゥルソワの経歴は？
アレクサンドラ・トゥルソワ選手は、2004年6月23日生まれで現在15歳のロシアのリャザン出身です。
2008年、4歳のときにフィギュアスケートをはじめ、オルガ・シェフツォワコーチに指示していました。
その後2015年にモスクワに移り、アレキサンダー・ヴォルコフコーチの指導を受けるようになります。
そして2016年に、現在のエテリ・トゥトベリーゼコーチとセルゲイ・デュダコフコーチの門下生となりました。
現在は、モスクワのザンボ70というスケートクラブに所属しています。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手が注目され始めたのは、ここ最近で2018年頃からです。
2018年の世界ジュニア選手権のフリーで4回転トゥループと4回転サルコウを成功させ、一気に話題の選手となりました。
ISUの公式試合で4回転を成功させた女子選手は、2002年の安藤美姫選手以来だったのです。
また、4回転トゥーループを試合で成功させたのはアレクサンドラ・トゥルソワ選手が初めてであり、さらには1つのプログラムで2回4回転ジャンプを成功させたのも2018年の世界ジュニア選手権が初めてでした。
その後、2018年10月にはなんと4回転ルッツにも成功しています。
4回転ルッツは、アクセル以外のジャンプでは1番高難度の種類のジャンプで、男子でも4回転ルッツを跳べる選手は多くありません。
羽生結弦選手ですらまだ完全には習得しておらず、これまでの試合で挑戦した回数は少ないです。
つい先日行われたグランプリシリーズのカナダ大会では、フリーで4回の4回転ジャンプを構成に取り入れ、冒頭の4回転サルコーは転倒してしまったものの、女子では史上初めて技術点で100点を超える高得点を叩き出しました。
このように、アレクサンドラ・トゥルソワ選手が注目され始めたのはここ最近のことですが、現在の女子フィギュアスケート界で最も4回転を跳べる選手であることは間違いないでしょう。
もしかしたら、2016年にジャンプの指導に定評のあるエテリ・トゥトベリーゼコーチに移ったのがよかったのかもしれないですね。
アレクサンドラトゥルソワの4回転ジャンプ動画
前述のように、アレクサンドラ・トゥルソワ選手は世界で見ても4回転ジャンプを1番成功させている女子選手です。
これまで、4回転サルコー、4回転トゥーループ、4回転ルッツという3種類の4回転ジャンプを試合で成功させてきました。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手の4回転ジャンプはどのようなものなのか、その動画がありますので実際に見てみましょう。
まずは、2018年の世界ジュニア選手権でのフリー演技です。
この試合で、アレクサンドラ・トゥルソワ選手は、4回転サルコーと4回転トゥーループをプログラムに組み込み、見事成功させました。
4回転ジャンプを1つのプログラムで成功させた女子選手は、この時が初めてで世界に衝撃が走りました。
どちらも完璧に回り切って着氷しており、高さ幅、空中姿勢ともに素晴らしい出来栄えのジャンプです。
続いて、こちらは2019年のグランプリシリーズ・ロシア大会の動画です。
冒頭の4回転トゥーループは惜しくも転倒してしまったものの、続く4回転ルッツや4回転トゥーループは見事成功しています。
この大会では4回転サルコーを失敗してしまったため、1つのプログラムで3度の4回転となりましたが、もし冒頭のジャンプも成功していれば、1つのプログラムで4度の4回転ジャンプを組み込むことになります。
これは、男子選手でもなかなかできない構成ですし、4回転ルッツジャンプを跳ぶことができるのも、アメリカのネイサン・チェン選手や中国のボーヤン・ジン選手くらいしかまだいません。
12月のグランプリファイナルでは、いくつの4回転ジャンプに挑んでくるのか、注目が集まります。
アレクサンドラトゥルソワのグランプリシリーズ2019結果速報
#グランプリシリーズ #スケートカナダ #トゥルソワ
技術点100点超え、合計166点、て男子かよ、な凄さ😵
デカと変わらないやん😂
ザギトワといい、ロシア15才ってパワーワードかな🤯 pic.twitter.com/vIl9abxQVl— キラ (@tyokowithkira) October 27, 2019
アレクサンドラ・トゥルソワ選手は、2019年のグランプリシリーズで第2戦のカナダ大会と第5戦のロシア大会で2連勝し、12月5日からイタリア・トリノで行われるグランプリ・ファイナルへの出場権を獲得しました。
第2戦のカナダ大会では、日本の紀平梨花選手や本田真凜選手、ロシアのエフゲニア・メドベデワ選手などの強豪選手が出場していました。
ショートプログラムでは、日本の紀平梨花選手が首位に立っていてアレクサンドラ・トゥルソワ選手は2位発進でしたが、翌日のフリーで圧巻の演技を披露し、逆転優勝しました。
また、第5戦のロシア大会では、日本の宮原知子選手やロシアのエフゲニア・メドベデワ選手、アメリカのマライア・ベル選手も出場しており、ショートプログラムではこの試合も2位発進でした。
ショートプログラムで首位に立っていたのは、同じくロシアのエフゲニア・メドベデワ選手でした。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手は、エフゲニア・メドベデワ選手を尊敬しているということで、同じ試合に出場できたことは本人にとって嬉しかったことでしょう。
ショートプログラム２位で迎えた翌日のフリーでまたも逆転し、2戦とも優勝でグランプリ・ファイナルへの出場を確定させました。
アレクサンドラ・トゥルソワ選手と同じく、2戦とも優勝してグランプリ・ファイナル出場を確定させた選手が他にも2人います。
それは、ロシアのアリョーナ・コストルナヤ選手とアンナ・シェルバコワ選手です。
アリョーナ・コストルナヤ選手…⛸️💜✨❤️💫
既に、美… pic.twitter.com/LKPl5H48c8
— l.esprit.mao.asada (@lesprit_mao_26) November 23, 2019
アンナ・シェルバコワちゃん💜 pic.twitter.com/CiX4hiMmmZ
— Takako (@takako_19) November 9, 2019
アレクサンドラ・トゥルソワ選手とアリョーナ・コストルナヤ選手、アンナ・シェルバコワ選手の3人は、フィギュアスケートの国際的な年齢規定では同世代になります。
このうち、4回転ジャンプを試合で既に成功させているのは、アレクサンドラ・トゥルソワ選手とアンナ・シェルバコワ選手の2人です。
アリョーナ・コストルナヤ選手は、まだトリプルアクセルまでしかプログラムに組み込んでいませんが、全ての要素で加点を多くもらえる素晴らしい出来栄えが持ち味です。
この3人に日本の紀平梨花選手や同じくロシアのエフゲニア・メドベデワ選手、そしてアメリカのブレイディ・テネル選手がどこまで食い込んでいけるのか、12月のグランプリ・ファイナルで6人がどのような演技を披露し、どのような結果になるのか非常に楽しみですね。
まとめ
- アレクサンドラ・トゥルソワのコーチは、エテリ・トゥトべリーゼコーチである。
- アレクサンドラ・トゥルソワが注目され始めたのは2018年頃からだが、現在女子フィギュアスケート界で最も4回転ジャンプを跳ぶことのできる選手である。
- アレクサンドラ・トゥルソワは、グランプリシリーズのカナダ大会とロシア大会で2戦とも優勝し、12月に行われるグランプリ・ファイナルへの出場を確定させている。
